会社を経営している方が自宅を買う場合、会社の売上だけでは住宅ローンの借入可能額を判断できません。本人の役員報酬などの収入と、会社の決算や借入れを分けて確認する必要があります。

たとえば沖縄銀行は、会社代表者の本審査で所得証明書・源泉徴収票に加え、会社の決算書を直近2期分求めています。これは同銀行の案内であり、必要な年数や追加資料は申込先によって異なります。

この記事は、法人の代表者が個人で住む家を購入するための準備を扱います。会社名義での物件取得や投資用不動産の融資とは分けて考えてください。個人事業主の方は、確定申告書を使った住宅ローンの準備をご覧ください。

最初に、個人と会社の数字を分けます

相談前に整理したいのは次の3つです。書類がすべてそろっていなくても、分かる項目から書き出せば、金融機関へ確認する内容が見えてきます。

分けて確認するもの 手元で整理する内容 確認する理由
個人の収入と家計 役員報酬、その他の収入、生活費、個人のローン返済 自宅の返済に使える金額を確かめる
会社の決算と借入れ 決算書、会社名義の借入れ、個人保証の有無 会社の状況と本人が負う責任を分けて説明する
購入資金と購入後の現金 手付金、諸費用、自己資金、生活の予備資金 会社の運転資金を住宅購入資金と混同しない

法人経営者の住宅購入で、個人の収入・会社の決算・購入後の現金を分けて確認する図

役員報酬は、今の月額だけで判断しません

直近で役員報酬を変えている場合、現在の月額と前年の所得証明書や源泉徴収票の金額は一致しないことがあります。変更した時期と、どの期間の収入が書類に載っているかを整理しておきます。

金融機関へは、審査に使う収入の期間と必要資料を確認します。今の役員報酬を12倍した金額が、そのまま審査上の年収になるとは限りません。会社の売上や利益を本人の年収として申告することもできません。

住宅ローンのためだけに役員報酬を変更すればよい、と考えるのは避けてください。会社の資金繰りや税務にも関わるため、変更を検討している場合は顧問税理士等と確認したうえで、購入予算と時期を考えます。

決算書は何期分必要か、申込先へ確認します

2026年9月27日に確認した沖縄銀行の案内では、会社代表者向けの必要書類に次の項目があります。

  • 所得証明書と源泉徴収票
  • 会社の決算書の直近2期分
  • 自己資金や家計収支が分かる資料
  • 本人確認・勤続年数の確認資料、住民票など
  • 売買契約書等の物件資料と担保物件資料

同銀行も審査によって追加資料が必要になる場合があるとしています。設立して間もない、直近の決算がまだ確定していない、役員報酬を変更した、といった事情があれば、先に伝えてください。すべての銀行に同じ年数の決算書を出せばよいわけではありません。

決算に赤字がある場合も、この記事だけで借入れの可否は判断できません。赤字の年度や理由、現在の状況を説明できる資料について、申込先へ確認します。翌期を待てば必ず承認されるというものでもありません。

会社の借入れと個人の借入れを一緒にしない

借入れは残高だけでなく、誰が借りているか、誰が保証しているかまで確認します。

借入れの種類 整理しておく内容
個人名義の自動車ローン・カードローン等 借入先、残高、毎月返済額、完済予定日
会社名義の借入れ 借入先、残高、返済予定、個人保証の有無
個人から会社への貸付けなど 金額と資金の出入りを説明できる資料

会社の借入れをすべて個人の返済額へ足す扱いと、会社の借入れは一切関係ないという扱いのどちらも、一律には決められません。契約内容を示して、申込先がどう確認するかを聞きます。

個人の車のローンを先に完済するか迷っている場合は、完済する案と返済を続ける案の比較も参考にしてください。残高を減らしても、手付金や生活費が足りなくなっては購入を進められません。

購入時期は決算日だけで決めず、支払いの予定と合わせます

会社の口座残高を、そのまま個人の住宅購入に使える現金として数えないようにします。会社には仕入れ、給与、税金、借入返済などの支払いがあります。個人が用意できる自己資金と、会社に残す資金は別に整理してください。

個人の家計でも、手付金と諸費用を払った後にいくら残るかを確かめます。建売住宅を検討しているなら、購入費用と支払時期の一覧に、引っ越しや設備追加の見積りも入れてみてください。

そのうえで金融機関へ、現在の資料で相談できるか、次の決算が出た後に再確認する必要があるかを聞きます。住宅購入を急ぐために会社と家計の両方の現金を使い切らず、物件価格を下げる案や購入を待つ案も比べます。

沖縄で自宅の購入を考えている法人経営者の方へ

当社では沖縄本島の新築戸建て・建売住宅の購入を中心に、物件の予算、諸費用、既存の借入れ、金融機関へ確認する内容を整理しています。ローンの承認は金融機関の判断ですが、今の資料で何を確認できるか、次に何を準備するかは一緒に考えられます。

住宅ローン相談の案内をご確認のうえ、LINEで法人経営者であること、購入したい地域、気になっている点を一言お送りください。初回の連絡で決算書一式や個人情報をまとめて送る必要はありません。お話を伺ってから必要な確認を進めます。

確認した一次情報

必要書類の確認日:2026年9月27日。審査基準や必要資料は金融機関・商品・申込内容によって異なります。個別の取扱いは申込先へご確認ください。