ひとり親の方から住宅ローンの相談を受けるとき、「児童扶養手当も収入として見てもらえますか」と聞かれることがあります。
給与収入だけで借入額を計算すると、希望する住宅の予算に届かない場合があります。そのため、毎月受け取っている児童扶養手当が住宅ローンの収入に含まれるかは、大切な確認項目です。
私は以前、児童扶養手当を受給しているお客様の住宅ローン相談で、フラット35へ取扱いを確認しました。その際は、児童扶養手当の1年間の受給総額を収入として扱えるとの回答でした。
ただし、児童扶養手当を収入に加えられることと、希望額の住宅ローンが承認されることは別です。申込時には、現在の受給額、ほかの借入れ、毎月の生活費、購入後に残す資金を一緒に確認する必要があります。
収入として見るのは1年間の受給総額
児童扶養手当は、全部支給か一部支給か、対象となる子どもの人数などによって受給額が異なります。住宅ローンの相談では、月額だけでなく、1年間に受給する総額を整理します。
たとえば、途中で受給額が変わっている場合は、現在の月額を単純に12倍するのではなく、どの期間にいくら受け取ったかを確認したほうが正確です。
手元にある通知書や振込履歴を見ながら、次の項目を整理しておきましょう。
- 現在の児童扶養手当の月額
- 直近1年間に実際に受給した総額
- 全部支給か一部支給か
- 受給額が変更された時期
- 今後の支給期間
実際にどの期間の金額を使うかは、申込時期や取扱金融機関の確認方法によって変わる可能性があります。申込前に窓口へ確認してください。
新しい証書が届かない場合は必要書類を先に確認する
沖縄県は、2026年度の児童扶養手当額改定にあたり、新しい証書は送付しないと案内しています。
そのため、「新しい証書が届いてから相談しよう」と待つのではなく、利用するフラット35の取扱金融機関へ、現在の受給額と年間受給額を何の書類で確認するかを先に聞くことが大切です。
フラット35の公式案内でも、申込みに必要な書類は取扱金融機関によって異なり、審査上の理由から追加書類を求める場合があるとしています。
相談時には、手元にある次の資料を伝え、どれを提出すればよいか確認しましょう。
- 児童扶養手当に関する通知書
- 受給額が分かる書類
- 振込先通帳の入金履歴
- 市町村で発行できる受給証明書
これらがすべて必要という意味ではありません。写真やコピーだけで受け付けられるかも含め、申込先の案内に従ってください。
児童扶養手当を加えた後も返済負担を確認する
フラット35では、住宅ローン以外の借入れも含めた年間返済額について、年収に占める割合を確認します。2026年4月時点の基準は、年収400万円未満が30%以下、400万円以上が35%以下です。
自動車ローン、教育ローン、カードローン、分割払いやリボ払いなども年間返済額に含まれます。児童扶養手当を収入として加えられても、ほかの返済が多ければ希望額に届かない場合があります。
また、基準内に収まることと、毎月無理なく生活できることは同じではありません。子どもの成長に伴う教育費、車の維持費、住宅の修繕費なども見込んで、借りられる上限より少し余裕を持った予算を考えます。
相談前にまとめておきたい家計の数字
フラット35や不動産会社へ相談する前に、次の数字を一枚にまとめておくと話が進みやすくなります。
- 給与などの年間収入
- 児童扶養手当の年間受給総額
- 養育費など、ほかに継続して受け取っているお金
- 自動車ローンなどの残高と年間返済額
- 毎月の生活費
- 購入時に使える自己資金
- 購入後に残しておきたい預貯金
審査に通る数字を作ることが目的ではありません。住宅を購入した後も、子どもとの生活を無理なく続けられる予算を確認するための整理です。
沖縄でひとり親世帯の住宅購入を考えている方へ
児童扶養手当を受給しているからといって、住宅購入を最初から諦める必要はありません。フラット35では、児童扶養手当の1年間の総額を収入として扱える場合があります。
一方で、受給額を加えれば必ず希望額を借りられるわけではありません。まずは収入と返済を整理し、取扱金融機関へ必要書類を確認したうえで、無理のない物件価格を考えることが大切です。
ソルトリゾートでは、沖縄で住宅購入を検討している方の予算整理と物件探しをお手伝いしています。必要に応じて提携FPへの相談もご案内します。
確認した情報
※児童扶養手当の収入算入については、私が実際の住宅ローン相談時にフラット35へ確認した内容を含みます。申込時期や取扱金融機関によって必要書類や確認方法が異なる可能性があるため、実際の申込みでは利用する金融機関へ最新の取扱いをご確認ください。