外国籍の方から「永住許可がないと日本で家を買えませんか」「住宅ローンはどこから確認すればよいですか」と聞かれることがあります。
日本で不動産を購入できるかという話と、住宅ローンを利用できるかという話は分けて考える必要があります。住宅ローンは、金融機関や商品によって国籍・在留資格の条件が異なるためです。
最初に在留資格の条件を確認し、その後に収入、ほかの借入れ、必要書類、購入物件を整理すると、申込みまでの流れが分かりやすくなります。
まず永住許可・特別永住者の条件を確認する
国土交通省の令和7年度「民間住宅ローンの実態に関する調査」では、回答した金融機関の80.6%が国籍を審査項目に挙げています。具体的な取扱いには、日本国籍、永住許可・特別永住者、日本国籍の方の配偶者、その他の区分があり、金融機関によって異なります。
フラット35は、日本国籍の方、永住許可を受けている方、または特別永住者を申込対象としています。沖縄銀行のおきぎんフラット35も同じ条件を案内しています。
そのため、永住許可を受けていない外国籍の方はフラット35の対象にはなりません。ただし、すべての民間住宅ローンが同じ条件とは限りません。永住許可がない場合は、購入物件を決める前に、在留資格、在留期間、収入、勤務状況を伝え、申込みを検討できる商品があるか金融機関へ確認します。
国籍だけで審査結果が決まるわけではない
申込対象に入っても、承認が約束されるわけではありません。住宅ローンでは、年齢、年収、勤続年数、返済負担率、ほかの借入れ、返済履歴、健康状態、担保となる物件なども確認されます。
反対に、「日本人の配偶者がいれば必ず組める」「永住者なら必ず通る」とも言えません。連帯債務、収入合算、保証人の条件も商品によって異なるため、家族構成だけで判断せず、申込先の条件を確認します。
相談前に整理したい4つのこと
1. 在留資格と本人確認書類
在留カードまたは特別永住者証明書、住民票など、現在の在留資格と住所を確認できる書類を準備します。必要書類は金融機関によって異なります。
氏名のアルファベット・カタカナ表記、現住所、在留カードと収入書類の記載が異なる場合は、そのままにせず、どの書類で確認するか申込先へ相談します。
2. 日本国内の収入と納税を確認する書類
給与所得者であれば源泉徴収票、住民税課税証明書、給与明細など、自営業・法人経営者であれば確定申告書や決算書などが一般的です。
フラット35の必要書類では、原則として借入申込年の前年・前々年の公的収入証明書を案内しています。ただし、提出書類は取扱金融機関によって異なり、直近の給与明細や給与振込通帳などを追加で求める場合があります。
海外で得た収入や海外資産をどのように扱うかは、商品ごとに確認が必要です。日本円へ換算すればそのまま審査収入になる、と自己判断しないようにします。
3. ほかの借入れと毎月返済額
自動車ローン、教育ローン、カードローン、分割払い、リボ払いなどを一覧にします。日本国内だけでなく、申込書で求められる範囲を確認し、海外の借入れがある場合も金融機関へ伝えます。
借入れを記載しないことは対策になりません。残高、毎月返済額、完済予定日を正確に整理します。
4. 購入物件と契約スケジュール
金融機関は申込人だけでなく、購入する土地・建物も確認します。物件価格、所在地、用途、権利関係、自己資金、諸費用を整理します。
売買契約を結ぶ前に、申込みが検討できる商品と必要書類を確認することが大切です。住宅ローンを利用する売買契約では、融資が成立しなかった場合の取扱いが契約条項によって異なります。契約前に、不動産会社と金融機関へ期限・条件・手続きを確認しましょう。
日本語での契約内容も確認する
住宅ローンと不動産売買では、金利、返済方法、団体信用生命保険、期限の利益、抵当権、契約解除など、多くの事項を確認します。
外国語の案内や通訳の取扱いは金融機関ごとに異なります。分からないまま署名せず、説明方法、通訳の同席可否、翻訳資料の有無を早めに確認します。家族が説明を代わりに聞けばよいと決めつけず、申込本人が内容を理解できる方法を相談してください。
沖縄での物件探しと住宅ローン確認を同時に進める
外国籍の方の住宅ローンは、在留資格だけを見ても申込可否は決まりません。利用できる商品の条件、収入・納税書類、ほかの借入れ、物件、契約時期を一緒に確認する必要があります。
私は、先に物件を契約してから借入先を探すより、購入希望エリアと予算を整理した段階で金融機関へ確認することをおすすめしています。
ソルトリゾートでは、沖縄で住宅を探している外国籍の方についても、在留資格、勤務状況、購入予算、物件条件を整理し、金融機関へ確認する項目をまとめます。審査承認を保証することはできませんが、何から確認すべきか分からない段階でもLINEでご相談ください。必要に応じて提携FPへの相談もご案内します。
確認した一次情報
- 国土交通省「令和7年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」
- フラット35「ご利用条件」
- フラット35「融資手続・必要書類」
- 住宅金融支援機構「2026年4月作成 フラット35商品概要」
- 沖縄銀行「おきぎんフラット35」
※本記事は一般的な情報です。国籍・在留資格の条件、収入の取扱い、必要書類、対応言語、審査基準は金融機関、商品、申込時期によって異なります。最新の条件は申込先へご確認ください。