住宅ローンの借り換えで得になるかは、金利がどれだけ下がるかだけでは決まりません。新しいローンの費用と保障、何年後まで返済するかを合わせて比べます。数年後に家を売る可能性があるなら、完済までの比較だけでなく、その時点の残高も必要です。
月々の返済額が減っても、期間を延ばした結果、売却時に多くの借入が残ることがあります。まず現在の返済予定表と、借換候補の費用を含む見積りを並べてみてください。
借り換え前後で、同じ条件をそろえる
| 項目 | 現在のローンと借換候補で確認すること |
|---|---|
| 借入残高と期間 | 今日の残高、残りの年数、新たに借りる総額と期間 |
| 金利 | 固定・変動の違い、優遇条件、適用される時点 |
| 返済 | 毎月とボーナス分、完済までの返済額、売却予定時の残高 |
| 費用 | 今のローンを完済する費用、新たな契約・登記等の費用 |
| 保障 | 団信の加入条件、保障範囲、金利への上乗せなど |
住宅金融支援機構のフラット35借換融資にも、申込人、返済状況、対象住宅などの要件があります。金利が低い商品を見つけたことと、その条件で利用できることは別です。候補金融機関へ現在の状況を伝え、審査や団信の条件を確認します。
諸費用は、支払先と支払日も見積りに入れる
借り換えでは、融資手数料、抵当権の抹消・設定に関する費用、司法書士報酬、契約方法に応じた印紙税などを確認します。現在の借入先の全額繰上返済手数料や経過利息、商品によって必要な物件検査費用もあります。すべての費用が全商品に同額でかかるわけではありません。
フラット35では一定の諸費用を借入額へ含められますが、手元払いが不要と決まるわけではありません。見積りでは、借りられる費用、先に支払う費用、戻る保証料等がある場合の金額と時期を分けます。融資へ含めた費用には、その分の利息も生じます。
何年後に売るかで、比較の終点を変える
借り換え費用を毎月の支払減少額で割ると、資金回収の粗い目安になります。例えば費用60万円、月々1万円減なら60か月です。これは計算方法を示す仮定で、実際の金利や費用相場、当社の取引事例ではありません。
この割り算だけでは、その間に減った元金の違いが分かりません。5年後に売る可能性があるなら、次の合計を今のローンと借換後で比べます。
5年間の返済額 + 5年後の残高 + 手元払いの借換費用・精算費用 − 確認できた返戻金
借換費用を新しいローンに組み込んだ場合、その費用は返済額と残高へ含まれます。同じ費用を手元払いにも加えると二重計上です。現在のローンを新しい借入で完済する元金も、別にもう一度足しません。税控除や保障の違いは別に確認して判断へ加えます。
金利変動や売却時期の変更があれば結果は変わります。借換先には、今の残期間と同じ期間の案、期間を延ばす案、売却予定年の残高をそれぞれ出してもらうと違いが見えます。月々の負担だけ軽くするのか、総負担を減らすのかを分けるための比較です。
団信と住宅ローン控除も確認する
団信は新しい契約の加入条件や保障を確認します。今の保障がそのまま引き継がれる前提で進めず、健康状態の告知なども候補金融機関の案内に従ってください。保障を厚くする場合は、費用と受けられる保障を比べます。
住宅ローン控除は、借換後も条件を満たせば対象になりますが、借り換えた日から控除期間が始め直しになるわけではありません。新しい借入が当初のローン返済のためと明らかであること、償還期間などの要件があり、諸費用を上乗せした場合は控除対象の残高計算にも注意が必要です。税務署や税理士へ、借換前後の金額と期間を示して確認します。
相談先を、借り換えと売買で分ける
借り換えだけを検討する場合は、現在の借入先と候補金融機関へ、費用を含む見積りを依頼するのが先です。当社は借り換えだけの手続きを代行するサービスは行っていません。
一方、数年後の住み替えや今の家の売却も迷っているなら、当社では売却価格の見込みと費用、残高、住み替え時期を整理する売買の相談に対応します。返済中・住み替えの相談入口から、まだ売るか決めていない段階でもお知らせください。
手元の資金を返済に使うか迷う場合は、繰上返済と手元資金を比べる確認項目も別の選択肢です。費用を回収する見通しが立たなければ、今回は借り換えず、条件や住まいの予定が変わった時に見直しても構いません。
確認した一次情報
※2026年10月4日に確認した一般情報です。実際の契約・融資・税務の取扱いは条件により異なります。
